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最後の恋は甘めの味で

第23章 会いに行く

観光じゃない、だったら何しに行くのだろう。


ここまで来るに至るまでの上條くんの言動を振り返る。



”時間がないので”



そういえば、やたらと時間を気にしていたような......


そこでやっと私の優秀な頭が動く。


「........誰かと、会うの?」

「.......そうですね」


一瞬、上條くんの顔に影がかかった、気がした。


うちの会社関係の人だろうか?


確かにうちの会社は日本列島、北から南まで手を伸ばす結構大きい会社。


でも、確か静岡にはそんなに干渉していなかったはず。


そもそも私達はシステムエンジニアだからわざわざ赴く事も少ない。


それとも上條くんを指名したお客様がいるのだろうか。


それにしたって上條くんは現在私服.......

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