
最後の恋は甘めの味で
第27章 重なる体
自分の想いを告げてから一体どれくらい経ったのだろう。
私も上條くんも何も言わず抱き合ったまま。
こうも無言が続くと不安が出てくる。
もしかしたらもう好きじゃないのかも、とか。
このタイミングで告ったことに呆れられた?とか。
考えれば考えるほど結末はbad endに向かって行った。
だからといってここで何か言ったら言ったでまたムードどうたらって言われそうで.....
あぁ!もう!どうしたらいいのよ!!
考える私の思考とは反対に上條くんの私を抱き締める腕が強まった。
おや?これは私の考えすぎ......?
抱きしめ返そうとした時、体が後ろに倒れる。
上條くんの手を見ると私の座っているシートを倒しているようで.....
「え?え?」
戸惑いが口に出る最中、上條くんが私から体を離した。
