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最後の恋は甘めの味で

第27章 重なる体

見えた顔の何たる色っぽいことか。


この雰囲気、まさかまさかと思うけど......


「ちょっと待って......まさかここでするつもり......?」

「はい」


ケロッと当たり前のように答える。


先程までの弱々しく匠真に嫉妬していた上條くんはどこへやら。


私を射る瞳は獣そのもの。


なんの躊躇もなく私に近付いてくる顔ーーーー


を、私は反射的に手を出すことによって止める。


その際に勢い良く出した結果バチンと音を立てて上條くんの顔面を叩くことになってしまった。


「ってぇ........」

「ご、ごめ.....」


上條くんの麗しいお顔に私の手形でもついたら大変だ。


すぐにどけ、冷やすものをと探そうとする手を上條くんの手によって止められた。

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