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最後の恋は甘めの味で

第27章 重なる体

あの日、気になったけど聞けなかった言葉。


2番目.......つまり1番目がいるということ。


「ねぇ、上條く..........?」


気付けば、手をクロスにしてTシャツを脱ぎ捨てた上條くんの姿が見えた。


一度だけ見たけど、その時となんにも変わらない肉体美.......


お美しい。


じゃ、なくて、なぜ私は今それを下から見ている形に......?


上條くんの手が私の頬に触れた。


そのまま下りる唇に呆気なく取られる唇。


「んっ.......」


微かな唇の隙間からにゅるりと上條くんの舌が侵入してきて縦横無尽に私の口内を駆け回る。


さっきの優しい触れるだけのキスとは大違い。


一体この男はどれだけの種類のキスを持っているんだろう。

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