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最後の恋は甘めの味で

第28章 生意気部下

上條くんの切なげな声音の正体が分かり心の中で燻る何か。



それって、つまり.....



「.....上條くん、匠真に、嫉妬してるの......?」

「っ!!ちがッ〜〜〜〜〜〜」


私の手を掴んでいる片方を離し、その片手で顔を覆う。


どうにもやるせないといった感じだ。


「っ、っ〜〜〜そ、だよ.....嫉妬だよ.....餅焼いてんの。野瀬さんに。悪いかっ」


手をどけ、見える顔は仄かに赤い。



餅焼いてるって.....あんたに似合う言葉じゃないでしょ.....



だけどはっきりと認めた。


あの上條くんが嫉妬している。


それだけで今にも飛び上がりそうな心境になる。

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