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最後の恋は甘めの味で

第30章 もしもの話

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いつもはイライラする通勤ラッシュ。


だけど今日はそんなこともなく、スキップしたい気持ちを抑えながらの出勤。


なんてったって今日からは付き合ってる人と同じ職場なんだ。


心はウキウキルンルン状態。


だけど、私はその状態のまま就業する気はない。


ちゃんと仕事は仕事って分けるつもりだし


そもそも会社の人に真也との関係をバラすつもりもない。


なぜって、私が付き合ってるのは社内一.......


いや、外を歩けば多くの女性の視線を感じるような色男だ。


うちの部署は真也の喝のおかげで大分大人しくなったけど


他の部署とか、はたまた真也を指名する女性の取引相手などの印象はどうだろう。


付き合ってる女性がいる。


しかもその相手は三十路バツイチ女。


他部署の嫌がらせは私が我慢すればいいだけだけど


取引相手となると仕事に支障が出てしまう。


そのためこのOffice Loveは秘密にすると決めたのだ。



真也だってそういうつもりよね



この決め付けがのちのち私自身の首を絞めることになることを


この時の私はまだ知らない。

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