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最後の恋は甘めの味で

第31章 惚れすぎ注意報

少しそのまま歩き、場所をどこにしようかと考えるけど


足は普通の顔して自分のマンションに向かっているようで。



まあ、この前我慢した場所だし、ヤるにはうってつけかもな



逸る気持ちを抑えながら、一歩また一歩と確実に歩を進める。


と、ふいに思い出す君島さんの言葉。



”真也くんに聞きたいことがある”



視線をゆっくりと暁さんに移すと、見える必死に歩く暁さんの姿。


ちょっと早すぎたか、とペースを落とす。


暁さんが驚いたように俺を見上げるのに対し、俺は紳士スマイル。


「貴方って本当完璧よねー」

「そうでしょー。暁さんには勿体無いくらいですよ」

「生意気なところを除けば」


苦々しく言葉を吐く暁さんについでに話を振ってみる。


「そういえば、俺に聞きたいことってなんですか?」


ぴくりと暁さんが反応したのが分かった。



居酒屋でのことと言い、一体なんなんだ?



暁さんは視線を下に落とし、無言のまま歩を進める。

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