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最後の恋は甘めの味で

第35章 嫉妬と罪悪感

叫びにも似たその声に思わず声を詰まらす。


暁さんは下を向いていて表情が読めない。


「......抱いて.....真也......ぐちゃぐちゃにして、貴方で埋め尽くして....貴方のことを信じきれないこの気持ち捨てさせて......お願い......真也....っ....」


上げたその顔からは涙は出ていない。


なのに震えた声はどうしようもなく辛そうで悲しそうで......


暁さんは俺を責めるんじゃなくて俺を信じきれない自分が.....嫌で......


「っ......」


そんな暁さんに甘えてはいけない


そう思うのに、俺の体は自然と暁さんを抱く体勢へと入っていった。

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