テキストサイズ

最後の恋は甘めの味で

第36章 どうして.....?

*********




目を覚まし、あるはずの体温がそこにはなかった。


「しん.....や.....?」


呼びかけるその声にも返事はない。


私の体温が一気に下がっていくのが分かった。


布団を自分に寄せ、寝室を歩き回る。


どこを見ても真也の姿はなくて私は急いで寝室を出た。



真也......真也......!



焦る私の目に写った真也の姿。


どうやら朝食の準備をしているようで台所で作業をしている。


私の足は自然とそんな真也の元へと駆け寄る。


その背をギュッとすれば布団が落ちたけど気にしない。


うわ!?と真也が驚いた声を出し、こちらに振り向いたのが分かった。


その顔を見て昨日の切なさがないことを確認しホッとする。


「おはよう.....真也....」


顔を広い背に埋めぐりぐりと頭をする。


真也が作業を止め、こちらに体を向けた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ