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最後の恋は甘めの味で

第40章 え?言いましたよ?

そこで改めて知る真也の存在の偉大さ。


真也といると本当に時間なんて忘れる。


浮かぶ真也との思い出に心細くなる。



真也......会いたいよ....



その思いが出てきた時、鳴る携帯の着信音。


表示名を見てみれば、そこには真也の文字があり驚いて固まる。



もしかして......思いが伝わった、とか.....?



そんな乙女ちっくな思想が浮かぶ最中にもコール回数は増えるわけで


私は急いで電話に出た。


「も、もしもし!」

『あ、暁さん?』


電話というのは凶器だ。


こんな甘い声をすぐそこで聞かせるなんて。


思わず体が震え、ちょっと電話口を離す。


「はい......相模ですけど....」

『なんすか。その他人行儀な感じ。っていうか声、遠くないですか?』


悟られてしまえば、元の位置に戻さなければいけなくなり。


戻せば電話の向こうクスクスと笑い声が聞こえた。

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