最後の恋は甘めの味で
第40章 え?言いましたよ?
これは完璧に私の意思を汲み取ってる......
分かっているからわざわざ地雷を踏み抜くこともしないけど。
「それで?今、就業中じゃないの?」
時計を見るも、お昼休み時には早い時間。
すると、真也が疲れたような息を吐いた。
それすらも私の耳を擽るのだけど。
『急用と言って、ちょっと時間もらったんですよ』
急用.....?
疑問に思えど、それだけの理由で一昨年入ったばかりの新人くんが席を外せるとは....
さすが真也。
培ってきた実績の成せる業だ。
「そう......で?何用?」
『あー.......』
真也が珍しく口篭る。
そんなに気まずい何があったのだろう。
もしかして仕事で失敗とか?
あの真也が?
私のそんな考えを一蹴し、真也が吐いた言葉は
『今度の土日、空いてますか?』
そんなごく普通の質問だった。
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