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秘密の時間は私のもの

第2章 .........は?

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行けばそこには確かに女子1人。


寒そうに手を重ね、息を吹きかけてる様子だった。


俺はその様子を見て可哀想と思うのではなくただただムカついた。


それはなんだ?


寒空の下待ってました。健気でしょ?


アピールか?


待ってんな。


寒いなら自ら来い。


バカ野郎。


そう思うも、言わないのは”体育館裏”を選んだことは褒めたいからで。


腕時計を見ればまだその時間には早いようなので


しばらく女の雰囲気に合わせてやることにした。


歩を進めれば、すぐに気付いたように顔を上げた。



「藤塚、くん......」



俺の名を呼び、緊張しているようで顔が強ばっているのが分かった。


顔を見るも、名前が出てこない。


クラスメイトか?と思うくらい話したこともない女。


そんな女がなぜ俺を好きだというのか。


A.俺の容姿がいいから


よって、きっとこの女は俺の中身なんて知ったこっちゃない。


証拠として、この女が俺に宛てた手紙の半数は俺に身に覚えがない素敵エピソードばかりだった。


よく作れる、と感心さえした。

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