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秘密の時間は私のもの

第2章 .........は?

そろそろ女の雰囲気にも飽きた頃、1人の男を目が捉えた。


俺は口角をニヤリと上げ、女に話し掛ける。



「直接聞きたい。あれだけじゃ良く分からないし。やっぱ言ってこそ本当の気持ちって伝わるんじゃないか?」



思ってもないことを口にすれば、女の目がキラキラ輝いた。


そりゃそうだ。


あんだけ手紙に綴った想いを今一度言えって言うんだ。


完璧に受け入れられるって思っても仕方ない気がする。



「えっと、あの......その.....」



俺は告白なんて聞く気はなくただこちらに向かう足音に集中していた。


早く、言えよ。


行っちまうだろ.....


女は一度間を置き、深呼吸。


そして意を決したような目つきになり、口を開いた。












「私、藤塚くんのこと好きです!」












グッドタイミング。


その足音は一度止まったかと思えば、すぐに走る音へと変わった。

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