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秘密の時間は私のもの

第2章 .........は?

感がいい女め.....


睨むも渡されてしまった手前、読まないわけにもいかず。


可愛らしい封筒のこれまた可愛らしいシールをなるべく触れる面積を少なくして開ける。


中にある便箋もまた可愛く、持ちたくない衝動に駆られた。


でも、持たなきゃ読めないわけで。


はぁと息を吐き、勢いで持って読めばやっぱりそれはラブレターで。


俺への想いがつらつらと綴られていた。


目を細めなければ読めないほどその文章の端々にはハートが見えた。


俺が驚いたのは最後の文章。



”答え、聞かせて下さい。体育館裏にて待ってます”



はぁ?


俺がわざわざお前のこんなもんの答えのためにそこに赴けと?


普通逆だろ。


あ?


心で言えど本人には伝わるはずもなく。


俺は今一度溜息を吐き、そこに足を向ける。


その女のためじゃない。



”体育館裏”



俺はそこにある人物が通るのを知っていたからだ。

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