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秘密の時間は私のもの

第8章 藤塚亞

この一件で俺はセックスがトラウマとなり


女を見る度嫌悪感を抱くようになってしまった。


きっとこんな俺にこの先、春なんて一生来ないだろうし


セックスだって触れることは1度だってないだろう。


そう、思っていた。






















あの時までは























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ザワザワガヤガヤ


入学式も終わり、帰ろうとしたところで


見えたのは人ごみ。


校門は遥か彼方。


立ち止まるのはほぼ女子で、みんながみんなして


携帯やカメラを手に写真を撮っている。


何がそんなに嬉しいのかと思う。


たかが桜。


たかが入学式。


たかが新しい制服。



その光景を見せられる俺の身にもなれってんだ



はぁと息を吐きここにいても気分が悪くなるだけ、と考え


俺は今一度、校舎に入っていった。

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