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秘密の時間は私のもの

第8章 藤塚亞

俺の止める声など届かずして


呆気なく俺のモノは女の体温に包まれた。



「はぅう....定春ぅ......」



そのまま俺の上で激しく腰を振る女。


力が全て抜けた気がした。



俺が望んでいた行為が、これ?

こんな気色の悪い行為が、セックスだって?



自虐的な笑いが漏れた時



「ぁああ!イ、っくぅ!!」



女はより高い声を出し、果てた。





















その後のことはよく覚えていない。


女が泣きながら俺に謝っていた気がしたがどうでも良かった。


気が付いたらトイレにいて、食べたものを全て吐いていた。


翌月、その女は呆気なく学校を去って行った。


男子共の中には泣いてしまう奴までいた。



泣くほど、あの女が好きだったのか?

めでたいことだな....

だったら、あの時、お前が行けば...

俺の体にはまだ、あの時の感触が残ってて....



俺は、しばらく、思い出しては吐く、そんな日常を過ごしていた。























次に見た女はTVの中にいて、ストーカーした挙句


殺してしまった犯人だと報道されていた。


殺された被害者が常春という名だった。


初めのうちは学校中で騒がれたその事件も時が経てばいつの間にか消えていた。

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