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秘密の時間は私のもの

第14章 「久しぶり」

まあ、真実であったとしてもできる気はしなかったけど。


実質、この現状なんだしね。


そういえば、嘘を吐いたのは.....


亞とのあの会話から1週間程経った時に


どうなんだ、と聞かれて何も無いのは恥ずかしかったから、だっけ。


今思えば、それは僕の僅かな意地だったのかもしれない。


吐き続けてる内に罪悪感が募って


聞かれる隙すら作らないようにしていったわけだけど。



そうなるなら、最初の意地、張らなきゃ良かったよねぇ

終わったことをどうこう言っても仕方ないんだけど



それで、気になるのは亞のこと。


亞はきっと今でも僕の小さな嘘を信じているし


隙を作らなくなった時期と葉結ちゃんの件が重なったから


僕が上野のことを話さなくなったのは


“葉結ちゃんがいるから”とでも思ってるんだろう。


そう思うと亞には悪いことをしたかもしれない。


それも含めて亞に謝った方が.....

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