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秘密の時間は私のもの

第3章 題材

嬉々として答えるな。


颯太は颯太でまた良くある勘違いを.....


ツッコミはしないけれどよくもまあそんなにテンプレ通りに動ける。


俺は片手で顔を抑える。


思う節は多々あった。


俺らの行為を見ても悲鳴ひとつ上げないとことか。


スケッチブックに平然と描いてある俺らの行為とか。


どれもこれも腐女子でないとしないしできないことだ。


長い長い溜息を吐き、顔から手をどかす。


女を見据えればまた無表情に戻っていることが確認できた。



「......題材にするってことは俺らの名前とかは乗らないよな?」

「もちろんです。私は貴方方の行為を自分の作品に反映したいだけであって貴方方自身を作品化したいわけではないので」



さっき、俺らを本にしたいで頷いたよな?


......まあ、今はっきり発言して頂いたし。


ポケットに忍ばせて置いたレコーダーをoffにする。



「......分かった。毎日放課後、この場所でお前の題材になる代わり、お前はこのことを絶対バラさないこと」

「契約成立ですね」



俺と女が握手することによってその場は閉じた。

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