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秘密の時間は私のもの

第3章 題材

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あの時、握手をしなければ、とか考えたけど


終わったことを嘆いていても仕方が無い。


俺の足は屋上の階段へと進んでいた。


第一にして"題材にする"というからには俺らもなにかしなきゃいけないのか?


あいつの指示通りに動くのはなんだか気に食わねぇな....


考えて歩いていると楽しそうな話声が耳についた。


なんだ?と足早にすれば見えたのは


嬉しそうになにか語る滝波とそれを楽しそうに聞く颯太。


そこでもやっと胸の内に沸き立つ感情。


思わず間に入り、滝波を睨む。


すると颯太が感嘆の声をあげた。



「すごいね!葉結ちゃん!本当に嫉妬した!!」



嫉妬.....?


それは俺のことか?


滝波はにやっと口元だけで笑い口開く。



「亞くんは割に単純なんですね」

「あぁ?」

「あんなことで嫉妬してたら身が持ちませんよ」



.......颯太と楽しそうに会話してたのわざとか.....

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