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秘密の時間は私のもの

第21章 説明してもらおうか

そして始まる滝波の言葉。



「颯太くん、大丈夫です
彼は貴方とアレが“セフレ”って分かっても貴方を嫌いになることは絶対にないです
神に誓ってでも。もしあったなら私に言って下さい
何かします。あと、あの2人付き合ってませんから」



“何とかします”じゃなく“何かします”に背筋を凍らす。



お前、何する気だよ

颯太も颯太で納得したようにうんうん頷くなよ...



ダメだ。


完全に滝波が場の雰囲気乗っ取りやがった。


さっきのシリアス雰囲気、何処いったんだよ。


返せとも思わないが、なんだか腑に落ちない。


だからといって、何って話で


上野→颯太と来れば次は俺の番な訳で。


.......それと、なぜ、今、滝波の俺に向ける顔はあんなにも嫌悪感たっぷりなんだ。



そういや、こいつの笑顔、俺見たことない?

いや、あったとしてもそれは必ずしも俺に向けたものではないな



なんて考え事をしていて、気付かなかったが


いつの間にやら滝波の手が俺の両肩を掴み、顔は驚く程近い。


蘇る女のトラウマに吐き気を催した時。


微かに動いている滝波の唇に気付く。

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