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秘密の時間は私のもの

第23章 止められない止まらない

そんな滅多として無いチャンス。


使わずして何が男だ。



だけど、だけどなぁ...

本当!!マジで!!もう立てないんだよ!

情けなくも声も出ねぇよ!

そもそもお前が原因



とことん目で文句を言うが、滝波の視線はとうに俺の方を向いていなくて。


その視線は颯太を見詰めていた。


俺から見える僅かばかりの滝波の横顔。


珍しくもそれは、罪悪感を背負っていて。


少なからず颯太を止める為とはいえ、あの方法は、と思っているのだろうか。


......そもそも、なぜ(滝波にとって)あんな美味しい場面(受け→攻め)


滝波は止め......



あぁ....そうか



滝波は見たくなかったんだ。


あんな颯太を。



「.....颯太くん」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

「.....あれは本心です」



ぴくりと颯太の肩が動いたのが分かり、俺も耳を疑った。



ここで追い討ちをかける気か?

こいつ、鬼か?



「正直、あの展開メシウマです
だって考えてみて下さいよ
普段攻めの下であんあん鳴いてる受けが、そんな攻めをあんあん鳴かせてるんですよ
ご飯、軽く5杯はいけますね」



突如、自分の嗜好を語り出す滝波に、もはや俺は付いて行けない。


そもそも付いて行く気もないが。

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