
秘密の時間は私のもの
第6章 あの時、この時の私
あ......しまった....
これって絶好のチャンスだったんじゃ
それ使って脅せばなんなくいつでもこの距離からの
観察を許されたかもしれないのに。
......まあ、見付かったこの時点でどうしたって事情は話さなきゃだろうし
しっかりと説明して、いっぱい頼み込んで、許可を得られたところで
観察に勤しむとしよう。
許可を得られなかったらしかたない。
心を鬼にして、脅して.....
結局脅すんかい、と自分に突っ込みを入れたところで
「なんでもするから!お願い!」
そんな立川くんからのまさかの爆弾投下。
藤塚氏、撃沈。
なんでもするって言ったよね?
性格は悪くないと言った。
でも目に前にぶら下げられたチャンスを掴まないバカはいない。
「秘密にするかわり題材にさせて下さい」
こうして私は今の位置を獲得したのだった。
