秘密の時間は私のもの
第8章 藤塚亞
保険医.....?
あのおばさんがやばいってお前らの目、どうなってんの....
まだ起きない頭で保険医の顔を思い浮かべる。
浮かべたその顔は、何故か懐かしいと感じて。
そこでやっと出てきた定年の文字。
それと同時、俺が寝る頃合に新任として
保険医が紹介されていたことも思い出す。
つまり、この男子達の“やばい”はその保険医に向けられてるわけか。
男子のやばいっつーのは女と違って不純で。
=エロいになる。
エロい保険医か.....
ありきたりだな
......つー思考が出る時点で、俺は終わってるんだろうな
そんな思考を振り払うため、ぐっと伸びをする。
こんな煩悩まみれの思考じゃ勉強も身につかない。
まぁ....真剣に受けた試しなんてないけどな
俺は立ち上がり、起こしてくれた子に目を向ける。
軽くお礼を言えば、その子はより一層頬を染めたのだった。