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ディーン×サム

第2章 Amazing Grace

「子供なんか産めるわけない!兄貴だってこんなのイヤだろ?兄貴は僕のこと、気味悪いって思ってるんだ!」
「そんなこと思ってない!」
「だって困ってるじゃないか!」
「あんまりにも突然すぎて、どうリアクションすりゃいいか分からないだけだ!」
「やっぱりイヤなんだ」
「サムッ!」

兄の怒鳴り声に、サムは声高らかに泣きじゃくり始めた。

「サミー、悪かった……」

ディーンは弟を抱き寄せた。

「落ち着いて、よく話し合おう。な?お前は本当にその子を産みたくないのか?どうなんだ?」

サムは何度もしゃくりを上げながら、消え入りそうなほど小さな声で答えた。

「……産みたい……」
「ああ、俺も産んでほしい」

兄弟はお互いを強く抱き締めた。
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