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黒の青空

第5章 3

「はぁー…」


掃除めんどい…

はよ帰りてぇー


「川上!ちゃんと掃除!」
「はい…」


先生の喝も効かない

早く帰りたいってばかりが頭を支配する

ほうきを適当に振り回して掃除を終わらした


「終わりましたー」
「はーいお疲れさん」


放課後の廊下は生徒で賑やかだった

人の間を縫って俺は進む








「川上ー!!」


靴箱で靴に履き替えさあ行こうと一歩

女子に呼び止められた


「…なんやお前かよ!」
「お前来週忘れてないよなぁ?」
「ら、来週??」


内谷 春

同じクラスの口の悪い女子

根はいいやつ


「来週映画撮影!」
「…あ」
「忘れてたな…最近部活サボり通してんじゃねぇよ!映画部は3年なっても卒業間近まで部活なんやからな!」


言ってなかったが、俺は映画部部員

内谷は部長だ


「わかっとうし!」
「はぁ〜⁈お前なんやねんその態度!忘れとったくせに!」
「うるせえよ〜〜〜」


声で追い払うようにしながら俺は内谷をほって逃げる





来週映画撮影とかすっかり忘れてた

やべぇ







自転車を立ちこぎ

俺はまっすぐ家に走った

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