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黒の青空

第6章 4

部屋に戻ると理緒は暇そうにしていた


「ん、これ」


そんな理緒にラップに包んだおにぎりを2個差し出した

戻る前にこっそり台所で作った


「ありー」


毎日こんなもんだ

コンビニで買ってくる時もあるし、家でちょこっと作ったりする時もある

今日は塩むすび…だけ


「お腹空かへんの?」
「意外と大丈夫」


食べながら理緒は答える

まぁ足りないとか言われたらコンビニに買いに行くつもりやけど


「今からテレビで映画やるねんて」
「ん!みよみよ」


片手をパタパタさせてる

テレビをつけてチャンネルを合わすとオープニングの途中だった

2年前公開された邦画だ

サイコパスの殺人鬼がすげーやつ

邦画はそんなにみない

洋画の方が個人的に面白いからずっと洋画派


「これレイトショーでみた」
「そうなん」
「血が生々しくて病む」
「へー」
「めっちゃ飛ぶで。血が爆発するみたいな」
「…何でそんな楽しそうなん…」


瞬間、理緒の顔が嬉しそうな顔から苦笑い

目が輝いていたけどそれも消えて茶色がちの目に戻る


「正気に戻った?」
「はは、うん」
「血がそんなに好きなん?」
「あそこまでリアルにできるのすごいやん」


理緒はたまにグロい

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