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黒の青空

第6章 4

国語の時間は休み時間と変わらない

ざわざわしてる1時間だ

先生が頼りないゆうのもあるけどお前らガキ以下かよ

メリハリがないのは好きではない


「はーい、静かにせーよー」


抑揚のない声の注意は生徒のざわつきに敵わない


「…うっせ」


…いや、今のは俺ではなくて

隣の席に座る力


「黙れへんのかよ…俺動物園嫌いやねんけど…」


こうやってぶつぶつ言ってるのが聞こえるのは横の俺ぐらいだろう

力の前は内谷(みんな近い)

内谷はうるさくない

彼女は教科書も広げず夢の中だ

俺の席は窓側一番後ろ(これであと2人はおわかりだろう)

授業はうるさかろうが静かだろうが(最も後者は稀なのだが)進む

ついていくものはついていく

休み時間のやつは後で他人に迷惑をかける











「川上」
「…」
「ノートお願い」


授業終わり

内谷は手を顔の前で合わして可愛くお願い…ではなく、有無を言わさない目つきで俺を睨んでノートを見せるよう頼んできた


「お前に可愛さってないのな」
「うっさいぼけ!はよ見せろ!」
「お前寝てたくせに何で偉そうやねん!」
「しゃーないやん!眠かってんから!」
「俺が知るかよ!」

「お前ら仲ええな」


ブレザーのポケットに手を突っ込んで力が無表情で言った


「お前絡んでくんな」
「冷たいな内谷」
「だーまーれ〜」

「ほら、ノート」
「川上ありー!やっぱなんたかんだ川上優しいもんなー、さすがやわー!」
「当たり前やん、もっと褒めろ!」
「うん、ほんま字汚いな」
「…は?」
「私に見せるならもっときれいに書け」


ノートをパラパラめくりながら内谷は命令口調


「お前に見せるためにノートとってるわけちゃうわあほ!」

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