
黒の青空
第7章 5
「洗濯お願いね。今日まだやから」
「うん」
「あと猫の餌と…」
「うん、わかってるから」
「そう。じゃ行ってきます」
父さんは俺が起きる前に既に仕事
母さんは今出てった
さて
「風呂入るか」
頭を掻きながら部屋に戻った
「理緒〜、父さんも母さんも仕事行った〜」
「…ふぁー〜い…」
あくびの混ざった返事
寝起きだ
「洗濯まだみたいやから風呂のついでその服も洗うぞ」
「お風呂〜?」
「昨日言ったやん。その………」
言いかけて終わった
通常の時って何で恥ずかしくなるんやろ
「ベトついて気持ち悪いやろ」
これが精一杯やった
「かわいてへんなかんじする」
理緒はまだ口調が寝ぼけてる
俺はタンスから替えの服を出していた
そしたら後ろから理緒が腰に腕を回してきた
「え…」
「昨日激しかった…」
「…誰かさんが甘えてくるからやろ」
「んー……にゃぁ…」
「っも〜」
耳元で猫の鳴き真似あかん
