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特別刑務所(仮)

第9章 買物。

「ほら。」

傘をこちらに差し出す。
それを無言で受けとる。
すると九条の手が延びる。殴られる。
そう思ったが柔らかいものが頭にかけられる。

「ん?」
「タオル。頭拭け。風邪引くぞ。」
「・・・ありがと。」

受け取ったタオルで頭を拭き家まで帰る。
その間特に会話もなく。
それがまた怖かったりもする。

家につくと九条に風呂に入るよう促される。
言われるがまま風呂場へ。
びしょびしょになった洋服を洗濯機へ放り込む。
冷えきったからだを暖めるようにシャワーをあびる。

「瑠依。服置いておくから。」
「・・・うん。」

怒っているのか気にしてないのかいまいちわからない。
そんなことを考えながら体を洗い、頭を洗い、泡を落とし湯船に浸かる。
一気に体が暖まるのを感じる。

「んー出るのが嫌になる。」

冬場の風呂は行きはよいよい帰りは辛いだなーと思いながらも意を決し外に出る。
用意されているタオルで体を拭き、着替えリビングへ向かった。

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