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特別刑務所(仮)

第9章 買物。

「九条ーお風呂出たよ。」
「ああ。俺も・・・」

俺を見ると呆れたようにため息をつく。
九条は風呂場へ行きドライヤーを持ってくる。

「座れ。たく、髪乾かさなかったら意味ないだろう。」
「じ、自分でできる!九条こそ風呂は入れよ!びしょびしょじゃねーか!」

九条は服こそ着替えていたものの髪の毛は濡れたままだった。
何より自分に触れる九条の手は完全に冷えきっている。

「ちゃんと乾かせるのか?」
「ガキじゃないんだ!できる!」

九条はあっそうと言って風呂へ向かった。
俺は九条から奪ったドライヤーで乾かす。
前髪と前サイドは完璧に乾いたものの後ろ側が全く乾かない。
と言うのか、ちゃんと髪に当たっているのかすらこの際疑問だ。

「うー・・・なんか焦げ臭いし・・・」
「・・・だからできるのか聞いただろ。」

いつのまにか風呂から上がった九条にため息混じりに言われる。

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