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特別刑務所(仮)

第2章 入館。

「入江瑠依。被験番号1056だ。」

俺の代わりに九条が答える。

「はい。これで入館手続きが完了いたしま。現在特別刑務所では1055人の被験者様と専属刑務官様がご利用中です。所内では生活スペースを区画で割り当てており一区画4人の被験者様がご利用いただけます。
所内ではよい働きをされるとポイントがつくシステムとなっており、区画内でポイントが共有できます。一年間でもっとポイントの高い区画にはご褒美を贈呈させていただいて下りますので頑張ってください。
それでは、九条様、入江様は1056番目となりますので、264区第4棟をご利用ください。また、本日より、20万円が国より月に一度支給されます。所内での生活費としてご利用ください。また、明日から入江様には学校に通えるよう手続きさせて頂きました。以上で簡単な説明は終わりとなります。それでは、こちがご自宅の鍵なっております。所内の案内図は様々な場所に設置されている掲示板にて掲載させて頂いておりますのでそちらをご利用ください。また、所内のルール等が書かれたハンドブックはご自宅の方へ宅配させて頂いて下りますので、ご参照ください。
最後になりましたが、よい更正プロジェクトにしてください。」

鍵を受け取り、俺たちは役場を後にした。


「あのさ、さっき学校がどうのとか聞こえたんだけど?俺が行くの?」

「当たり前だ。俺が行ってどおする。」

それもそうだ。
九条と俺は案内板を確認し一先ず学校へ向かった。

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