テキストサイズ

特別刑務所(仮)

第3章 学校。

学校に近づくにつれちらほらと人が目にはいる。
どこからかは分からないが時々笑い声や哀れみの声が聞こえてくる。
そんなことを気にしていたら大分置いていかれてた。

「早く来い。遅いぞ。」
「仕方ないだろ。手ならともかく足にまで鎖がついているんだから。」

どうせ、囚人が!とか言われるんだろうが、これで少しは気にかけてゆっくり歩いてくれればいいさ。

「あー、忘れていた。はずしてやろう。」
「は?」

なにいってるの?
はずすって?

「なんだ。そのままの方がお望みか?」
「ち、ちげーけど。」
「回りを見てみろ。お前のように鎖つけてるやつなんかいないだろ。」


そういえば、そうだ。
九条があまりにもラフな格好だから回りの連中も警察連中かと勝手に解釈していたがよく見れば俺と変わらない年頃のやつらみたいだな。
それに、鎖はついてないが枷はつけられている。
なんか意味あんのか?
てか、服装なんでみんな違う服着てんだよ。
俺が着てるやつがここの服なんじゃねーの?

「はずしたんだから早く歩け。なにをぼけーっとしてる。」
「えっ?あ、いや。」

鎖はいつのまにか外されていた。

「おい。早くしろ。俺は待つのも待たすのも嫌いだ。」
「ああ。」

これ、逃げれるじゃん?
逃げるか?
うん。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ