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「あのさ、さっきの囚人服の・・・えでと、さき？きさ？って子なんなの？」

黄色い髪の毛の少年はどう見ても犯罪なんて無縁そうなまさに無邪気な子供のような印象をもった。
それなのに俺と同じようにここ、特別刑務所に容れられている。

「・・・被験者番号1055。瀬川希沙・・・見た目のこそ子供みたいであれだが、腹ん中は真っ黒なタイプだよ。誰に対してでもああ言う話し方をするからすぐに人の懐に入り込む。駒曰く計算高いのか自然なのかは微妙なところだそうだ。」

なるほどね。確かにコミュニケーション能力は高そうだ。でも、そんなやつが何をやらかしたっていうのか皆目検討もつくわけもなく。
黙り混んで考え事をしてあるいているとそれを察したかのように九条は続けた。

「ちなみに、瀬川は強盗殺人、誘拐殺人、放火及び麻薬密売の罪で何度か逮捕の果てここに入館したらしい。まー、分かっている範囲内でのやつの犯罪履歴だ。」
「い、以外とやるな。」
「ま、ここに入ってる間この中の人間たちに危害が及ぶことは無いだろう。」


確かに、逃げ出したときにそれははっきりと痛感した。
逃げてすぐに町の空？空間といった方が良いのか、そこに恐らく自分のいる位置に赤い点が点滅していた。
それを追ってみんな俺を捕まえたのだろう。


「あのさ、さっき逃げたとき思ったんだけどあの点は俺だったの？」
「多分な。おれ自身ここに配属されてまだ日が浅いからな。システムについては分からないことの方が多い。」
「なんだそれ。」

とりあえず今分かることと言えば明らかに今まで暮らしていた町よりも科学技術が進んでいると言うこと。
どうも、頭を使うのは苦手だ。

「はー。」

ため息を一つ漏らし俺は考えるのをやめた。