テキストサイズ

特別刑務所(仮)

第12章 お薬。

相も変わらずどうしたものかとドアの前で考える。
入りづらいでしょやっぱり。
玄関・・・・
考えていても仕方ないと玄関を開く。

「ふぅー、あけまーす!」
「るーちゃん、おはよー!!なにー?和に用事?」
「えっと、瀬川に聞きたいことがある。」
「おれー?なにー?あ、どうぞどうぞ。はいこれはいてー!」

そう言って出すのはやはりファンシーなスリッパ。
今回は猫らしい。

「あれ?瑠依君いらっしゃい。」
「あ、おじゃまします。」
「さーさーレッツゴー」


瀬川に引っ張られ二階へ。
以前入った部屋と同じ瀬川の部屋。

「で、で、で?なに?なに?」
「あ、いや。その。瀬川は夜どうしてる?」
「・・・夜って?」

急に瀬川は静かになる。
空気が張り詰めているのがわかる。
呼吸が苦しくなる。

「えっと、・・・その」
「前も言ったよね?秘密だって。興味本意で突っ込むのはよくないよ。入江瑠依君?」
「・・・・」

あー、こっちが本性だ。
そう思うほどに瀬川の目は冷たい。
今なら瀬川は人も殺しそうだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ