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特別刑務所(仮)

第12章 お薬。

「ただいま・・・」
「おかえり。本当に早かったな。」

元気がなくなっていることに気がついたのか九条はどうした?と声をかけてきた。

「俺瀬川に今酷い仕打ちさせてる。」
「ん?もしかして、見てきたの?」
「うん。」
「・・・まー。大丈夫だろう。駒に何言われたか知らないけど」

俺は今までのことを九条に話す。

「気にするなよ。」
「でも、でも!」
「その薬3時間って言ってたんだろ?」
「うん。」
「もっと効果の短いのも駒は持ってるはずだ。ってことはあえて長い効果のものにしてる。」
「なんで?」
「なんでって、ところで聞くけどお前は駒を優しい人とか思ってないか?」

何を聞くかと思えば・・・

「どう考えたって優しいでしょ!」
「ふーん。あいつはああ見えて優しくないぞ。今ごろ薬で感じきってる瀬川でもいたぶってるんじゃないか?」
「え?痛いことされるの?」
「ま、快楽地獄ぐらいのことはするだろうな。」
「快楽なの?地獄なの?」

え?それもう本当にどっちなの?
俺の疑問に鼻で笑いながら確かにと九条は呟く。

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