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特別刑務所(仮)

第13章 結果。

「和はねー心に傷がついてるのー
俺は逃げたりしないのにさー嘘もつかないのにー」
「え?」
「和はー怖がりさんだからー時々感情がうまくコントロールできなくなっちゃうのー
あ、でもねー優しくて、暖かくてーだからね、るーちゃんも、怖がらないでまたいつもみたいに遊びに来てねー」
「うん。」

駒場の事よくわからないけど瀬川はちゃんと知っているんだろう。
そういう風にお互いを知ってるって言うのは何となくうらやましい。
九条を知りたいそう思う反面知ってどうするのだと自分にブレーキを掛ける。
知っている。
いつかはここを出る日が来ることを。離ればなれになるその日が来ることを。
優しくするけど別に、俺を好きじゃないってことを。
ここの事がかかれているハンドブックをこの間読んだときに知ったけど、俺たち囚人のためにその人生を捧げる刑務官に褒美の意味として俺たちを性処理に使用しても良いってこと・・・
九条も、他の刑務官もきっと抱く理由はそこだろう。
だから、俺も九条を本気で好きになんてならない・・・
なりたく・・・ない。

「・・・!る、るーちゃん?」
「え?」
「どうしたの?泣いてるけど・・・」 

あれ?涙?なんで? 

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