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特別刑務所(仮)

第20章 現在。

「そういえば何しに来たんですか?」
「ん?あー、上に報告しにいくのに元ちゃんと行かなきゃいけなくてさー呼びに来たんだよねー」
「報告?」


うん、そうだよーといつもの調子の木下さんとは対照的に九条の顔はどこか暗い。
報告って、俺たちの事かな?


「元ちゃん早くしないと遅れちゃうよ!」
「ああ。瑠依、後は自分でできる?」
「うん。あ、でも九条」


俺は大丈夫だからといってタオルを頭から被り木下さんと出掛けていった。
このとき俺は九条のあの表情の意味も、報告によって俺たちの運命が変わることも何一つ知らなかった。
あの日が来るまで・・・
喜んだらいいのか、悲しんだらいいのか、何一つわからないあんな日が来るなんて・・・

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