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特別刑務所(仮)

第22章 瀬川。

「なんでって顔だね。」
「え?」
「俺たちが良い子にしてる理由でしょ?」

少し間を開け頷く。

「本当はこの話を俺たち被験体に話すのはタブーなんだって。でも、中には一緒にいたいとか、そういう理由で話しちゃう刑務官もいるみたい。聞かされた子達の噂で学校でも聞いてたけど俺たちは半信半疑だった。」
「でも、試す価値はあったんじゃないの?」


瀬川はそうねと言って夕日を見つめながら、続けた。

「刑罰を基本的に下すのは刑務官じゃなくてあの黒服の人たちだから。他の人に手を出されるのを和も、皆良い顔しなくて。それに俺たちも知らないやつらにやられるのも嫌だからさ。」
「それで、本人たちに聞いた話じゃないから試さなかったってこと?」
「そ。何度か聞いたけど答えはいつもそんなわけないだろ。だったから。余計なこと考えなくて良いって怒るんだもん・・・和。」


九条たちにとって俺たちが外に出るのは嬉しいことなのかな?
でも、木下さんは辛そうにしてた。
何度かうちに来て、九条が話を聞いてるの見てたからわかる。

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