テキストサイズ

特別刑務所(仮)

第31章 誘拐。

そう言うとどこからともなく開口器のようなものを出す。
それを俺に加えさせる。

「これなら噛まれる心配はないね。」

やつは服を脱ぎ出すと自分のものをちらつかせる。
嫌だと首を背けるが意図も簡単に押さえられる。
九条以外となんて嫌だ・・・
生理的に流れる涙、もうダメだと諦めたときだった。
ものすごいおとが入り口の方から聞こえたのは。

「なんだ!?」

やつは着替え直すと入り口に目をやる。
そこには異常なほどに冷たい目をした九条の姿があった。

「な、なんで!?いやそれよりも近づくんじゃねー動いたらこの坊やっ・・・」

パンっ!

誘拐犯が俺にナイフを向けた瞬間九条が無言で発砲する。
犯人の顔をギリギリ掠めるくらい。
頬を少し切ったようで顔をおさえしゃがみこむ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ