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特別刑務所(仮)

第2章 入館。

頭がふわふわする。
あいつら何嗅がせやがった?
体が自由だったらあんなやつらぶっ殺してやるのに。


「意識が戻っているようだね。目隠しを取ってさし上げなさい。」

その指示通り誰かが目隠しを取り外した。
しばらく暗闇に眼があったため少量の光すら眩しく感じる。

「入江瑠依ですね。」

モニター越しにいるそいつの顔はフードと光の具合により見えないが声から察するに女だろう。

「あなたにはこれから政府の・・・この国のために被験者になっていただきます。外の人々の恐怖でしかないあなたの命は今日を限りに国のものとなりました。」
「・・・」
「心配しなくても大丈夫ですよ。
これから貴方のいくところはとても素敵な場所です。自由そのものです。ただし、いくつかのルール・・・法律が存在します。それさえ守っていただければ何をされていても問題はありません。」

モニター越しの女がそう言うと俺を連れてきた刑務官の一人がもう一つのモニターをつけた。

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