テキストサイズ

特別刑務所(仮)

第8章 狩野。

ぐぎゅるぎゅるるるる
盛大にお腹がなる。
お金があれば、お金があれば・・・

「起きてるとお腹が空く。早く寝よ。」

まだ時間は7時前。
寝るにしても寝られず公園の水を飲みに出掛けることにした。

「お金でも降ってこないかな。」

そんなことを考えながら上を見上げ歩いていたら人とぶつかった。
盛大に尻餅をお互いについた。ぶつかってきた相手は30代くらいの男の人。その人の近くにぶつかった拍子に落っことし蓋が空いたスーツケース。中には大量の札束。

「いってーな。くそがき。・・・あ?」

俺はそのケースに釘付けになっていた。

「・・・これは俺のもんだテメーになんかくれてやらねーよ。」
「・・・」
「なんだよ。そんな目で見・・・あれ?あれ?」

男は急に焦り始めズボンのポケットを必要以上に漁る。
その行為を繰り返していく打ちにみるみる顔色が悪くなる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ