片思い
第10章 固想い
ジリリリリン
目覚ましがなる。
朝がきたのか…
心の時間は止まっても
朝は回ってくるんだ…。
学校…行きたくないよ…
富岡くんに会いたくない。
きっと…富岡くんの顔見たら
またあなたに恋をしてしまう…
梨花にも謝らなきゃ…
あたし…梨花のこと裏切っちゃった…
最低だな…
梨花は今日告白するんだよね…
あたし…笑って祝福できるかな?
ごめん…
そんなこと無理だよぉ…
それでも私は学校にいく。
自分がしたことに後悔したくないから。
****
教室の扉の前に立つ。
昨日のことを思い出して
涙が出そうになる。
大きく深呼吸をした。
「よし…大丈夫だよ、あたし。」
ガラガラ
教室にはみんないて何もかわりなく
おしゃべりしてる。
梨花も楽しそうに話してる。
富岡くんの方はみなかった。
いや…見れなかった…
「おはよー♪」
めいと梨花があたしに話しかけてくる。
「お…おはよ!」
いつものようにたわいもない会話をしだした。
梨花にあやまらなきゃ…
そんなことばかり思い浮かんで
なかなか話に入れない。
そのまま授業が始まった。
まだ言えてないのに…