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私は官能小説作家の素材

第6章 束縛の証

いつの間にか、涙がこぼれ落ちていた。生暖かい涙を拭き取ってくれる綾葉。

「これ着てろ」

といって大きいパーカーを私に羽織らせた。

そして私は、勝手に辛い恋をしていたことに気づいた。


「ありがと…」


震えた小さな声で感謝した。


綾葉はバタンと、少し乱暴にバルコニーの窓を占めて、椅子に座って何やら考えている様子だった。




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