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私は官能小説作家の素材

第8章 愛しさ

「一回じゃないって…断った?」



そりゃ、貴方が好きだからやめたかった。別に貴方が好きかどうかわかってなかったけど。


麻野先輩の件もあるし。


「断るに決まってるじゃないですか!…でも…」

「でも?」



君にこんなこと言って…どんな顔するかな。



「ファーストキスが、あの人じゃなくて良かった」


目が見開いていた。
驚いている様子ではあった。


「言ってなかったっけ?…綾葉のキスが私のファーストキスだよ」




処女だっただけじゃない。

私は、何もかもが未経験な女だったの。


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