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私は官能小説作家の素材

第8章 愛しさ

彼は太ももから手を離し、ベッドから這い出た。


「えっ?」


「タバコ」


一言そういうと、ベランダへと出て行った。そんなこというだなんて思ってもいなくて何故か抱きついてしまった。


「真菜?」


「綾葉…そろそろ言ってくれないの?」



静かさに囚われて、抜け出せなくなる。何も喋らずただただ、時間が過ぎ去ろうとする。





「素材…」


「…?」





「お前をもう素材として見れない」




それは、いい意味?


それとも…




悪い意味なの?


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