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私は官能小説作家の素材

第5章 本心

真菜は、苦しい胸を必死に押さえながら文字を一つ、一つ、丁寧に打っていく。

『そうだね!

また、逢田くんに会えるのは楽しみだよ。でもね、私はもう逢田くんを信じることは出来ないの。

だから、私は貴方を愛せない。

友達としては、好きだよ』


その少ない文章を、何度も読み繰り返し確認する。そして、送信ボタンを押す。

正直、逢田くんにはあまり会いたくないのが本音。

逢田くんは、背がスラッと高く、顔も鼻筋が通っている。いわゆるイケメンって言う人。見た目で好きになってしまった私が悪いけど…。

束縛が激しくて、電話とメールが毎日何度も送ってくる日々。


「愛してるよ」

「好きだから」

ばっかりで、自分のことしか考えていない。

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