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浮気断定社

第2章 探る

―何なのこの会社?-


しばらくするとモダンなオフィスから
これまた存在感のある
ブランドスーツに身を包み
出来る女を具現化したような女性が現れ
私の前のぼろぼろのソファーに腰かけた。


「えーっと相沢佐和子さん?

 浮気調査でいいの?」


その女性は片手に私の資料を持ち
もう片方で煙草をくわえ火をつけた。

「はい。
 夫の浮気を調査していただきたくて….」


「夫の浮気ねえ。

 で、どうしたいの?

 浮気現場に踏み込む?

 証拠を突きつけて慰謝料とる?

 ただ、謝らせたいだけ?」


「は?
 とりあえず証拠を集めていただければ。」


「証拠を集めるだけ?

 一大決心でここまで来たんでしょ?

 旦那が浮気してました。
 そんな~って泣き崩れたいだけ?」

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