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幼なじみから始まった

第7章 悪夢

その時、看護師さんが出て来て
看護師「実果さんのご家族は?」
涼介「俺です!」
看護師「実果さんを救う為には、オナカのお子さんは諦めなければ、ならないんですが・・・説得していただけますか?」
涼介「わ、わかりました。」
俺達の子供が・・・治療室に入ると意識を取り戻した実果に駆け寄る。
泣きじゃくる実果を落ち着かせながら、実果に言い聞かせる。
自分ばかり責める実果を抱きしめながら、言葉を綴る俺に頷く。

実果は一週間程、入院して帰れた・・・だけど、あまりにも実果の悲しみは深く・・・部屋に閉じこもってしまっていた。


涼介:母「実果ちゃん、どうなの?」
涼介「心が閉ざされたままで・・・。」
涼介:母「涼介は、どうするの?」
涼介「俺は実果と一緒にいたい。」
そんなやり取りの中、母さんの電話が鳴る。
涼介:母『はい。あっ、えっ?来てないわよ。心当りは?いつ気付いたの?うん、わかった!すぐ行くから!!涼介には・・・うん、わかった!』
なんか嫌な予感が、
涼介:母「実果ちゃんが、いなくなってしまったって・・・。」
涼介「俺!!」
家を飛び出そうとした瞬間、
涼介:母「涼介!!バイクでは行かないで‼」
涼介「なんでだよ‼」
涼介:母「あんたが焦って事故でも起こしてしまったら、実果ちゃんはますます自分を責めて・・・自殺しようとしたら、どうするのよ!実果ちゃんを支えるのは、涼介だけなのよ‼」
母さんの言葉が、胸に突き刺さる。
涼介「わ、わかった!」

俺は実果と行った楽しい思い出の場所を無我夢中で、捜し回る。
それでも実果は見つからず、途方にくれていた時・・・あの場所なら、いるんじゃ・・・。
とにかく走って走って、辿り着いた先に実果は佇んでいた‼
涼介「実果!!」
名前を呼ばれ、振り返る実果は驚きのあまり声も出ず・・・けど次の瞬間、実果は海に飛び込んだ‼
涼介「実果!」
俺は、無我夢中で実果を砂浜まで引き摺った。
実果「イヤぁ~死なせて‼」
実果は泣き叫ぶ‼
涼介「実果が死んだら、俺はどうしたらいいんだよ‼俺は、どうしたら・・・。」
実果を抱きしめながら、なん度も呟く。

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