愛の裏側
第3章 *すれ違う心
週の始まり、月曜日はどうしてこうも憂鬱なのだろうか。
教室には、シャーペンが紙に擦り付けられるカリカリ、という音と、先生の声だけが響く。
あれから特に浅桐先輩とは交流もなく、“また今度行きませんか”なんて言ったにもかかわらず、
互いに何の誘いもナシ。
本当は誘いたいとこなんだけど、あのときの冷徹な目がどうも忘れられない。
はぁ、と気の抜けた溜め息をつけば、何となくでも疲れがとれた気になる。
「先生ー。カーテン開けていっすか」
チャラいグループの中心的存在な男子が悪態づきながら言う。
そのピアス・腰パン・金髪、どうにかならないものか。
ふと視線を感じ窓の外を見た。
外で体育をする一年生の中で、こちらをじっと見ていた男子。
目が合うと、勢い良くバッと顔を背ける。
…何だろう?