
愛の裏側
第3章 *すれ違う心
てゆうか私のファーストキス!
…とはならない。
1回だけされたことある。
その人の名前も顔も全然覚えてないけどね。
ホントに衝撃的だったことだけは覚えてる。
「何、藍…。そういう仲だったんだ」
目の奥に光がない。
こんな未央、初めてかもしれない。
さっきの面影を全く感じさせない、複雑な表情だった。
「み、未央…」
「あたしさぁ。ホントは、1年の時から…」
その先は、何?
何となくわかってしまった自分が憎い。
"浅桐先輩のこと、好きだったんだ"
私が、何で私が泣く必要があるの。
もう全部、訳わかんないよ。
